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更新:2004/12/24



哀悼歌


駆け引きばかりに
時間を費やすうち
すきま風に吹き消された
要の灯火

素知らぬ顔して
型を拵えては
すり傷から
滴ってゆく
赤い 赤い…

心はいつだって
傍にあるとか
言い包(くる)めなかったら
命の暖かさ
惜し気もなく
露にできたのかな

いかなる事情があったとしても
切り抜ける術が
そこにしかないはずはない
でしょう?
ねぇ、でしょう?

明日がいつまでも
続くだなんて
思い込まなければ
命の柔らかさ
惜し気もなく
露にできたのかな

生まれ変われたって
あなたを
見つけられそうにないから
もう少し
ここにいて
何一つ
答えられないとしても
今は まだ

想い出が色褪せても


誕生:1990 脱皮:1996




迷子の瞳


地下鉄のホームの椅子に
腰をかけて
見送る電車を数えていた

うつむけば皆
急ぎ足
しかめた顔つきでも
どこかを目指してる

帰りたい理由(わけ)を
探したりせずに
待っている人が ただ浮かべばいい

さらわれそうになりたくて
迷子のような瞳(め)をしてる

あの人の然りげない仕草
気に入ってた事だけ
ハッキリ憶えてるよ

元気なら何よりなんて
言い聞かせてるだけで
本当は今でも

戻れない瞬間に
問いただすばかり
小さな傷さえ 残せないまま

うなずくように見せかけて
また途方に暮れてしまいそう
イヤフォンから流れるメロディー
染み透って あの頃へと

帰りたい理由を 探したりせずに
待っている人が ただ浮かべばいい

迷子のような瞳をしてる
味のないガム噛み続け
迷子のような瞳をしてる
迎えに来てもらいたくて


誕生:1996




あすへの助走


あすへの助走が
今 始まりだす
傷つけた人に
許されるために

素直にはなれなくて
嘘もつき通せなくて
何度つまずいても
何も解りきれず

あすへの助走が
今 始まりだす
傷つけた人に
許されるために

むやみに信じてみては
裏切りを嘆いてた
ソッポ向いたってまだ
胸が痛いよ

人を傷つけること
簡単にできるのに
人を守れるほど
強くなれない

あすへの助走を
繰り返してゆこう
傷つけた人に
許されなくても

ひねくれぬように
くたびれぬように
これまでを認め
これから見つめて


誕生:1996




5/5


あなたが困るなどして
築き上げてきたそれら
僕はあって当然のよう
生まれて来ちまったんだ

あなたの頃をどんなに
熱く語ってもらったって
その便利さや重要さ
ちっとも感じられやしない

究極の先は
破滅しかない

コンセントがなきゃ
何もできそうにないや
じれったさを忘れ
あっけなさを覚え
無い物ねだりこそが
果てしないことみたいさ

あなたが落っことした物
拾い上げて追いかける
これは捨てられた物と
知りながらも追いかけてく

あなたは立ち止まらない
振り向いてもくれないけど
僕が逃げてる事実は
はぐらかせそうな気がして

忠告されても
虚言扱い

「夢を持て」
「決して諦めるな」
そんな後ろだてに
応えてるつもりで
耐えるべきことさえも
耐えなくなってるだけ

恵まれてないなんて
思っちゃいない
苦痛であってもそう
言い聞かしてる

だから

「オマエらは恵まれている」
だとか
うらやましげな眼を
向けないでいてよ

信頼されてなくて
何も打ち明けられていない
そんな あなたが


誕生:1995




非常口


誰も求めてない
期待していない
困らせないし
裏切らない

僕一人 張り切っても
世界を動かせやしないでしょ
なんてボヤいては
怠けてばかりいる

悲しまれたっていい
自分はここにいる方が悲しい
着こなしてきた
思いやりごとポイさ

大事だからこそ
ほっときたくもなる
それはすごく
重たいから

言い訳がましい
甘ったれてる
暴くだけで
直したかのようだね

うろたえさせるほど
眼中にはない
どうぞ
気ままに進んだら?

崖っぷちでの深呼吸
本気で飛び降りるつもりなら
置き手紙に
地図を添えたりしない

ためらう暇など
与えぬ勢いで
突き落としてくれないか

そう思いながら
立ち尽くしてる
ここは
よく見たら
ただの丘じゃないか

うなだれさせるほど
眼中にはない
どうぞ
気ままに進んだら?

誰も求めてない
期待していない
困らせないし
裏切らない


誕生:1987 脱皮:1995








(c)Ruka Ibuki